新型コロナウィルスが全世界規模で流行し、いまだ終息の目処も立たない状況です。
この影響を受けていることのひとつは企業の採用面接方法です。
面接者に来社してもらい面接をすることが難しくなり
最近では「web面接」を利用する企業も増えてきました。
特に2022年春に新卒で入社された方々は
web面接で内定を頂いた、という方も多いと思います。
企業の面接担当者向けに
web面接で押さえておきたいマナーや準備、ポイントについてお伝えしていきます。
対面ではない画面越しで初対面の相手の”人となり”を見極めることに集中するために
様々なマナーやトラブル対応を知り、万全の準備でweb面接に望みたいものです。
web面接の準備において必要なモノ・コトについてお伝えします。
目次
web面接で必要な準備物
web面接をする際に必要なものは以下の7つです。
1.PC
2.web面接用のツール
3.面接者の情報
4.webカメラ
5.イヤホンマイク
6.背景の選定
7.ライトの設置
では、各項目について詳しくお伝えします。
1.PC
web面接で必要なものと言えばPCです。
PCはなるべくスペックの高いものを準備されることをオススメします。
その理由は、web面接はインターネットを使うので
デバイス内の情報処理能力が安定していることが必須です。
最近のスマホやタブレットは高性能で手軽で便利だから
それでweb面接をしようと思われるかもしれませんが
情報処理のメモリ面で多くのPCよりも劣ります。
機器のメモリが少ないことにより、情報処理に遅れが出て
面接者の話した内容が聞こえにくかったり途切れたりと、スムーズな面接ができません。
面接で声が聞き取りにくいと、担当者・面接者の両方にストレスがかかり
双方に良くない印象を与えてしまいます。
web面接はPCで行えるよう準備されると良いでしょう。
2.web面接用ツール
web面接は「web面接用ツール」を使って行います。
テレビ電話のようなもので
インターネットでPCなどのカメラを通して互いを写し面接ができるようにするものです。
良く知られているweb面接ツールはzoomです。
以前はある程度無料で使えましたが、
2022年の7月15日に時間制限が変更になり無料版では40分間のみ使用可能です。
面接時間が40分間を超える可能性がある場合は
有料版にアップグレードされることをオススメします。
zoomは初めてでも比較的使用しやすいweb面接ツールでオススメです。
アカウント作成からルームの設定、面接者へのリンク送信まで事前の準備が大事です。
3.面接者の情報
web面接に必要なもの3つ目は、面接者の情報です。
面接者の履歴書やエントリーシートを手元に準備し
特に相手の連絡先はしっかりと確認しておきましょう。
もし当日に面接日の変更などがあった時に迅速に対応するためです。
またエントリーシートで応募の場合は
面接者の志望動機についてもよく読んで把握しておきましょう。
web面接では面接者の立ち居振る舞いや全体の雰囲気まではわかりません。
手元にあるものから面接者の情報を把握しておきましょう。
4.webカメラ
web面接で必要なもの4つ目は、webカメラです。
多くのPCにはカメラが内蔵されていますが、実は画質がかなり低いです。
例えばMacbookシリーズで120万画素で、これは最新のiPhone13の10倍以下の画質です。
低画質のカメラで映すと担当者の顔が面接者からはっきり見えない可能性があります。
ぼやけたような不鮮明な画像では面接者に不安を与えかねません。
webカメラを準備して、面接者から担当者の顔がはっきり見えるようにしましょう。
5.イヤホンマイク
web面接で必要なもの5つ目は、イヤホンマイクです。
これも担当者の声が面接者にはっきりと聞こえるようにするためです。
ほとんどのPCには内蔵マイクがありますが
担当者の声をはっきりと綺麗に集音し相手に届けられない可能性があります。
雑音も集めてしまうので、オススメはできません。
面接の途中で手元の資料を見て話す時なども
顔の位置が動くとPC内蔵マイクでは声をきれいに集音しづらくなってしまいます。
イヤホンマイクなら、常に顔とマイクの距離が保てる上にある程度固定できます。
ノイズキャンセリング機能がついているイヤホンマイクも多いので、雑音も入りにくくオススメです。
これからイヤホンマイクを購入するのであれば
有線のノイズキャンセリング機能付きのモノが良いと思います。
無線のものもありますが、有線マイクの方が回線トラブルが起きづらく
オフィス以外の場所でweb面接する場合にも便利です。
6.背景の選定
web面接で必要なもの7つ目は、背景の選定、背景画像の設定です。
web面接では背景はとても大事で、担当者も面接者も第一印象が大きく左右されます。
対面の面接であれば実際に足を運ぶため、どんな企業なのか雰囲気などをある程度見ることができます。
しかし、web面接では担当者の顔と背景しか情報がないため
背景がきちんとしていると好印象を与えられます。
逆に中途半端な背景や整理整頓されていないオフィスが映ると
面接者にマイナスの印象や不安感を与えてしまうでしょう。
オススメの背景は、清潔感や爽やかな印象を与えてくれる白やベージュ、淡いグレーなどです。
オフィスに何もない白っぽい壁があれば、そこを背景として使いましょう。
web面接の背景として使えそうな壁面がない場合は、白っぽい背景画像を探しておきましょう。
バーチャル背景は場合によっては担当者の顔が一部欠けることがあるので
事前に起動させて、どのように映るのかテストをして確認しておきましょう。
7.ライトの設置
web面接で必要かつあると”なお良いもの”に、ライトがあります。
明るい部屋でweb面接をするのであれば、カメラ映りも比較的綺麗だと思いますが
影をつくらず明るく映したいのであればライトを設置しましょう。
オススメはリングライトです。
リングライトは円形のライトで、PCに付けられるものや土台が付いているものがあります。
リングライトを使用する時は、カメラの後ろから当てると綺麗に光を当てられます。
web面接時のマナーについて
web面接においてもマナーを守ることは大事です。
面接者に良い印象を与えられるように、
web面接時に押さえておきたい3つのマナーについてお伝えします。
1.アプリ・ソフトの消音と非通知設定
web面接中に担当者側でアプリやソフトの通知音が鳴ってしまうと
面接者への集中や面接そのものが一瞬途切れてしまいます。
これは面接者側から見ると、準備がきちんとされていない
自分との面接を重要なものだと捉えられていない、と感じられるので避けましょう。
また、PCの音が鳴らないようにしていても
担当者の手元のスマホやタブレットの音が鳴ってしまえば、これも面接をちゅうだんさせてしまいます。
web面接時は、PCはもちろんのこと自分が常時持っているデバイスの音を消して非通知設定にしておきましょう。
2.早めのログインと待機
面接開始の5分前にはログインしておきましょう。
早めにログインすると心にゆとりができ
余裕を持って面接者を迎えられます。
この5分間で簡単な音声の確認やライトの位置確認
インターネット回線のチェックなどができます。
web面接の時間は事前に面接者に伝えています。
早めにログインしておくことで企業側の誠意を示すこともでき
面接者に好印象と安心感を与えられます。
3.カメラレンズと目線の高さのチェック
面接開始よりすこし早めにログインして
カメラと目線の高さをチェックしておきましょう。
ここがずれていると、第一印象で違和感を持たれてしまいます。
カメラの位置が低過ぎると下から見上げるように映し出され
相手は見下されているように見えてしまい、良くない印象を受けてしまうかもしれません。
さらに、顔がカメラから遠すぎたり近すぎたりしても相手に違和感を与えます。
web面接時は、きちんと胸から上が映るようにカメラの角度を合わせましょう。
なるべくカメラを見ながら話しましょう。
時々、カメラと相手の顔の間くらいに目線を動かしたり
相手の表情を確認して目線の高さに気を付けましょう。
web面接の開始と終了
対面面接とは全く違う環境で行うweb面接は意外と緊張します。
直前で慌てないためにも、事前に全体の流れを把握しておきましょう。
面接開始のタイミング
一般的な面接であれば、面接者がアポイントの時間に企業を訪問し
会議室や応接室などで面接が始まります。
一方でweb面接は、担当者が面接ツールにログイン後
面接者からログイン通知が届いたらスタートです。
担当者はログインまでに
事前に面接者の履歴書やエントリーシート、送信されている情報を準備しておきましょう。
面接がスタートしたら、いきなり面接の本題に入るのではなく
雑談から入ると双方の緊張感がほぐれて話しやすくなります。
面接者のちょっとした立ち居振る舞いや雰囲気、人となりを垣間見ることが出来るかもしれません。
面接終了のタイミング
一般的な面接は、面接者が企業を出るタイミングで面接が終わりますが
web面接の場合は、面接終了後にどちらかが接続を切れば終了します
一通り面接が終われば、担当者から面接者に質疑応答を促されます。
面接者からの質問が終われば担当者から面接の終了を促します。
担当者から面接者に対し、先に退出してください、と伝えてあげましょう。
そうすることで、面接者に余計なプレッシャーもかからず安心して退出できます。
担当者は面接者の退出を見守ってからログアウトし、web面接が終了します。
トラブル発生時の対応について
web面接はインターネット上で行うため、担当者がコントロールできない要素もあり
準備万端で望んでもトラブルが生じることはあります。
主によくある2つのトラブルについてご紹介します。
1.指定URLのエラーや音声トラブル
これは基本的にweb面接開始前に起こります。
トラブル発生がわかった時点ですぐに対応します。
もし、面接のスタートが遅れそうな場合は面接者に連絡をとり
どのように対応するか知らせておきましょう。
面接ツール内のルームの指定URLのエラーであれば
担当者が面接者に送信したURL等に誤りがないか、どうかチェックします。
間違っていれば再送し、正しいログイン方法を共有しましょう。
音声の不具合は、双方のwebツールの設定を確認しましょう。
設定に問題がなければ、単純にマイクがきちんと繋がっていなかったり
消音設定になっているという場合もあります。
2.PCの故障
PCも機械ですからいつ故障するかわかりません。
web面接中に急に起こる可能性も無きにしも非ずです。
念のため、予備のPCなどを準備しておくと安心です。
もし万が一PCトラブル発生時は、面接者に連絡しPCトラブル発生を伝え少し待機してもらうようにしましょう。
そして予備のPCでweb面接ツールを使ってつなぎ直せば、中断したweb面接を開始できます。
念のため、予備のPCにもweb面接ツールと面接者の情報をダウンロードしておくと安心ですね。
企業に必要な人材を獲得するために
web面接の準備は万全に!
web面接に必要なこと・モノについて、企業の面接担当者の視点からチェックしてお伝えしました。
web面接のマナーは、面接中は音を消す、時間を守る、カメラとの目線を合わせること、トラブル時も真摯に対応する等、です。
これらは対面の面接でも同じことが言えると思います。
企業側は面接方法が対面でもwebでも有望な人材を獲得したいと願っています。
応募してきた面接者も同じように熱意を持って応募してきます。
しかし現状は応募からweb面接まで3日から1週間ほど時間がかかっています。
時間の経過とともに面接者の応募時の熱意は薄れていくものですから
素早い対応と早めのweb面接で良い人材を獲得できるように動きましょう。
面接者は、今後一緒に仕事をするようになるかもしれない人です。
応募して面接に来てくれた相手への思いやりや誠意を最大限に表せるように対応したいですね。